クラウドマイグレーション(Cloud Migration)とは | Lapis Tech IT用語辞典
オンプレミスからAWSやAzure等のクラウド環境へシステムを移行する「クラウドマイグレーション」のメリット、手順、注意点を解説します。
クラウドマイグレーションとは?
クラウドマイグレーション(Cloud Migration)とは、企業がこれまで自社内(オンプレミス)で運用していたサーバー、データベース、アプリケーションなどを、AWS、Google Cloud、Microsoft Azureなどのパブリッククラウド環境へ移行(引越し)することを指します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の第一歩として、多くの企業が取り組む重要なITインフラプロジェクトです。
クラウド移行の主なメリット
- コストの最適化(従量課金): ハードウェアの購入や保守費用がなくなり、使った分だけの支払い(OpEx)に切り替えることができます。
- スケーラビリティの向上: アクセス急増時にも、クリック一つでサーバーの台数やスペックを拡張(スケールアップ・スケールアウト)できます。
- 運用保守からの解放: 物理サーバーの故障対応やOSのパッチ当て(PaaS利用時)などをクラウドベンダーに任せられます。
- BCP対策: 地震や火災などの災害時にも、遠隔地のデータセンターで稼働するクラウドならデータを守りやすくなります。
移行のアプローチ(7つのR)
AWSなどが提唱する、クラウド移行の代表的なアプローチ(戦略)です。
- Rehost(リホスト): いわゆる「リフト&シフト」のリフト部分。既存のOSやアプリを変更せず、そのままクラウド上の仮想サーバー(EC2など)に持ち込みます。移行が最もスピーディです。
- Replatform(リプラットフォーム): アプリケーションのコア部分は変えず、データベースだけをクラウドのマネージドサービス(RDSなど)に乗り換えるなど、一部をクラウド最適化します。
- Refactor / Rearchitect(リファクター): クラウドのメリット(サーバーレスやコンテナ等)を最大限活かすために、アプリケーションのアーキテクチャ自体を再設計・作り直します。
- Repurchase(リパーチェス): 既存の自社システムを捨てて、既存のSaaS(SalesforceやMicrosoft 365など)へ乗り換えます。
- Retire(リタイア): 移行を機に、不要になったシステムを廃止します。
- Retain(リテイン): セキュリティ要件やコンプライアンスの理由から、あえてクラウド化せずオンプレミスに残すという判断です。
移行時の注意点・失敗パターン
クラウドマイグレーションは魔法ではありません。単純な「Rehost」だけを行うと、オンプレミスより逆に割高になる(クラウド破産)ケースもあります。また、移行中のセキュリティ設定ミスによるデータ漏洩も多発しているため、インフラのプロフェッショナルによる綿密な要件定義と設計が不可欠です。
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