レイテンシ(遅延)
データが送信元から送信先に到達するまでの時間。ミリ秒(ms)で計測し、ゲーム・ビデオ会議・金融取引など即時性が求められるアプリで重要な指標となる。帯域幅とは別の概念。
レイテンシとは?
レイテンシ(Latency)は、データが送信元から送信先に到達するまでにかかる時間です。ミリ秒(ms)で計測します。「遅延」や「レイテンシ」と呼ばれ、帯域幅(転送できるデータ量)とは別の概念です。
帯域幅との違い
| 指標 | 意味 | 高速道路の例え |
|---|---|---|
| 帯域幅 | 一度に転送できるデータ量 | 車線数 |
| レイテンシ | データが届くまでの時間 | 距離・信号の数 |
広い道路でも目的地が遠ければ時間がかかります。
レイテンシの種類
| 種類 | 説明 |
|---|---|
| RTT(Round-Trip Time) | 送信してから応答が返るまでの往復時間 |
| 伝搬遅延 | 光の速さによる物理的な距離の遅延(東京→NY ≈ 70ms) |
| 処理遅延 | ルーター・サーバーでの処理時間 |
| キューイング遅延 | 混雑時の待ち時間 |
目標レイテンシの目安
| 用途 | 目標RTT |
|---|---|
| Webブラウジング | 200ms以下 |
| ビデオ会議 | 150ms以下 |
| オンラインゲーム | 50ms以下(FPS等) |
| 高頻度取引(HFT) | 1ms以下 |
レイテンシ確認方法
# pingコマンドで確認
ping google.com
# tracerouteでホップごとの遅延を確認
traceroute google.com
改善方法
- CDN活用: ユーザーに物理的に近いサーバーからコンテンツを配信
- エッジコンピューティング: 処理をユーザーの近くに移す
- 接続の最適化: keep-alive・HTTP/2・HTTP/3の活用
まとめ
レイテンシはユーザー体験に直結します。CDNを導入するだけで世界中のユーザーへのレイテンシを大幅に削減できるため、グローバル展開時は最優先で検討してください。
関連する用語 (ネットワーク用語辞典)
全37件を見るOSI参照モデル(7階層モデル)
ネットワーク通信を7つの階層に分けて標準化したモデル。物理・データリンク・ネットワーク・トランスポート・セッション・プレゼンテーション・アプリケーション層からなる。
HTTP/2
HTTP/1.1を改善した次世代WebプロトコルでRFC 7540として標準化。ヘッダー圧縮・多重化・サーバープッシュにより、Webページの読み込み速度を大幅に改善する。
IT用語: TCPとUDPの違い|信頼性 vs 速度のトレードオフ
接続確立・再送制御があるTCPと高速だが信頼性のないUDPの違いと使い分けを解説。
ポート番号: 53 (DNS) とネットワークの仕組み
「インターネットの電話帳」と呼ばれるDNSとポート53の役割、トラブル時の切り分け方を解説。
IT用語: ルーティングとは|スタティックルートとダイナミックルートの違い
パケットをどの経路で転送するかを決めるルーティングの仕組みとルーティングテーブルの読み方を解説。
HTTP/3(QUIC)
TCPの代わりにQUICプロトコル(UDPベース)を使う次世代Webプロトコル。Head-of-Line Blockingを解消し、モバイル環境やパケットロスが多い環境でHTTP/2より優れたパフォーマンスを発揮する。